れい@未熟なパパさん新聞

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「非認知能力」をどう養うか?~生きる力を育てよう~

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一昨日、「非認知能力」についての講演会に参加しました。

 

テーマ 

「主体的学びに向かう力(非認知能力)を知り、生徒(若者)の「「生きる力」を育てよう」


(講師)中山芳一先生(岡山大学全学教育・学生支援機構 准教授)


    西岡壱成氏(現役東大生) (株式会社カルぺ・ディエム代表)

 

驚くことばかりだったので、この熱量を保ったまま皆様の伝えたいと思い、記事にすることにしました。

企業の人事を担当されている方や教育現場で働いている方にぜひ知ってもらいたいです。

それ以外の人にもぜひ届けばいいなと思います。

 

 

このブログでは

  • 「認知能力」と「非認知能力」の違いがわかります。
  • 児童・生徒に「非認知能力」を育ませるためにはどういったアプローチをするべきかがわかります。
  • 今後の社会の流れと「非認知能力」の関係性についてわかります。

 

〇「非認知能力」とは?

●「認知能力」

 認知能力とは一人一人の数値化できる能力のことを言います。読み、書き、計算な   

どといったいわゆる学校の授業といって想像されるものがこの「認知能力」に分類されます。勉強をすることで伸ばしていくことができるのもこの認知能力の特徴でもあります。

 

●「非認知能力」

 非認知能力とは「認知能力に非ず」ということなので、数値化することができない一人一人の能力のことを言います。ひとくくりに「個性」ととらえられますが、もっと情緒的なものもあり、「コミュニケーション能力」「思いやり」「忍耐力」「レジリエンス(回復力)」なども含まれます。

 

〇なぜ「非認知能力」が昨今とりあげられているのか?

●「生きる力」がピックアップされているから。

 「生きる力」とは教育分野ででてくる言葉です。

「生きる力」といえば、とても幅広く抽象的すぎるような印象を受けると思います。

僕も「生きる力っていうけれど、結局それって何ぞや?」みたいなことを思っていました。

「もっとはっきりせえ!」みたいに笑

 

 でも結局「生きる力」って様々だから「これ!」って言いきれないみたい。

例えば自己認識をして自己実現をしていこうとする態度も

他者を思いやり、コミュニケーションをとっていくことも

自らの課題を見つけ、解決に向けて取り組む態度も

 

全部「生きる力」です。

 

勘のいい人は気づくよね?

「生きる力」って、すごく「非認知能力」に似てる!

 

だから昨今こんなにも「非認知能力」が話題となっているよ。

 

●社会に出て役に立つから。

 自分の人生を生きていくうえでお仕事をする人が大半になると思う。

では企業さんはどんな人を欲しがるだろうか。

 

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企業側が求める人材

※下のページを参照

www.excite.co.jp

 

 結局のところ企業側も

  • 「漢字をいっぱい知っている人」
  • 「計算が速い人」
  • 「歴史についてよく知っている人」

とか、いわゆる勉強ができる人を求めているわけではないのはわかるよね。

 

  • コミュニケーション能力
  • 協調性
  • 主体性
  • チャレンジ精神

といった「非認知能力」を兼ね備えた人材を求めています。

 

特に「コミュニケーション能力」は大切だよ!ってよく聞くよね。

勉強だけではなく、「非認知能力」に焦点があてられることも納得だよね。

 

●今後の時代の流れから

 よくこの先「仕事がAIに奪われる」といった表現をするよね。

でも、中山先生はその表現が好きではないみたいです。

なぜなら、「仕事はAIによって奪われるわけではなくて、AIは仕事のパートナーになっていくってことだよ。」

だから「AIが仕事を奪う」という表現が嫌いだそうです。

僕もそれを聞いて

「確かに!」って思いました。

だって、AIが仕事を奪うってことは

どんどんAIが発展していったときに、全部の仕事が人間よりもAIのほうが優れていき、やがて人間がする仕事がなくなるってことだよね。

 

それを想像するだけで恐ろしいと思ったし、未来を夢見る子供たちにそんな未来は見せれないと思いました。

 

でも、きっとAIは仕事のパートナーだし、人間が得意な分野(例えば接客や交渉)、AIが得意な分野(計算や情報処理)をそれぞれ見極めていくことが大切なことなんだろうなと思いました。

 

AIによって仕事のあり方が変化するだろうけど、悲観することはないような気もする・・・。

 

そういった時代の流れによってAIの発展によって人間関係や組織体制も変化し始めます。

リモートワークもそのうちの1つです。

人とのつながりも少しづつかわっていく中で、やはりコミュニケーション力とか人間性、道徳性みたいなものは重視される方向にシフトしていくのだと思う。

 

だからこそ、数値として計れない「非認知能力」がキーワードになってくるんじゃないかなあ。

 

〇「教育」における「非認知能力」

●教育現場で「非認知能力」をグルーピング

  「非認知能力」を教育現場において分類すると3つにわけることができるみたい。

 下にまとめてみたよ。

 

  1、「対自的維持・調整系能力群」(自分と向き合う力)

      ・自制心

      ・忍耐力

      ・レジリエンス(回復力)など

  2、「対自的変革・向上系能力群」(自分を高める力)

      ・意欲・向上心

      ・自身・自尊感情

      ・楽観性など

  3、「対他的協調・協働系能力群」(他者とつながる力)

      ・コミュニケーション力

      ・共感性

      ・社交性・協調性など

 

なぜこの3つに分けたかというと、それぞれでプラスの面とマイナスの面がまとまっているからだそうだよ。

下の表を見てみて!

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状況依存的な力としての非認知能力

※中山先生の資料から抜粋

 

 この分類が非常に大切で自分はどの傾向が強いかを知ることができる。

その反面、マイナス面にも目を向けて、どういった傾向を持ち合わせているかを認識することもできるんだって。

 

僕は一番上の「自分と向き合う力」がほかの者よりかは強いのかなと思って、マイナス面もすごく心当たりがありました。

だから直していかなくちゃな~とか思っていた矢先に

中山先生は「直すとか改善するとかそういってことではない」とおっしゃいました。

 

「ええええええーーーーーーーーーーー!!!」

 

めっちゃびっくり!

 

どうやら「非認知能力の裏返しの反動」みたいなものだから直しようがないみたいです。

じゃあそのままでいいのか?っていったらそうでもなくて

 

大切なことは

  • 補うこと
  • 使いかえること
  • 組み合わせること

 

よって弱点を克服するのだそうです。

 

たしかに~~。

簡単に言い換えると

 

  • マイナスをそれぞれのプラスで打ち消しあうこと
  • 場合によって切り替えていくこと
  • 2つ3つの特徴を組み合わせること

そうすることで非認知能力のマイナス面も克服することができるんだそうです。

 

 

●「非認知能力」はいつ伸びるの?

 どうやらこの「非認知能力」を司っている脳の部分は決まっているそうです。

それは前頭前野

前頭葉から運動野を除いた能部位のことを「前頭前野」と呼び、思考や感情、創造性などを司るために最も重要なところ。」

だそうです。

 

しかもこの部分は伸びる時期が決まっているみたいで

下のグラフを見てください。

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川島隆太教授と考える うちの子の未来学」

※出典:宮城県宮城県教育委員会川島隆太教授と考える うちの子の未来学」

 

このグラフのピンクの線を見ると

思考の脳は10~18歳の間に急激に成長するということです。

 

だからこそ学校教育がとても重要な役割を担っているというわけです。

 

〇「非認知能力」を伸ばすためには?

 ●じゃあどうやって「非認知能力」を伸ばすの?

  「非認知能力」には変容しやすいものとそうでないものがあります。

 下にまとめてみるね。

 

変容しやすい・・・言葉遣い、立ち振る舞い

変容しにくい・・・性格・気質基本特性

 

 変容しやすいものとは訓練などで習得しやすく、自分の意思ではっきりコントロールできる浅いレベルのものです。だからこそ汎用性は低く、ある種、型にはめられたものでもあります。

 

変容しにくいものは乳児期や乳児期前半の早い段階に顕在化する基盤となる深いレベルのものです。だからこそ、汎用性は高いのですが、もうなかなか変えることができないといった難点もあります。

 

ちょうどその間にある

  • 価値観
  • 自己認識
  • 行動特性

は、幼児期や児童期以降の発達過程における様々な経験と学びによって形成される汎用性の高い中間レベルであるので

ここを育てていくことが望ましいらしい。

 

 

  • 認知能力→トレーニン
  • 非認知能力→意識

 

によってそれぞれ望ましい行動・結果へつながる。

ということはこの意識付けをおこなっていかなければならないのだと思います。

 

●実際に教育現場でできることは。

 

「抽象的な子ども像の具体化」

 ギャップが校訓や子ども像を「絵に描いた餅」にさせるようです。

たしかに、校訓って

「清く正しく美しく」みたいにとっても抽象的だよね。

これだと、子どもたちはなんのことやら?って感じだよね。

 

つまり

ギャップは抽象的なままにしているために生じている。

だからもっと具体化してそれを共有する必要があるんだ。

 

そのためにもそのゴールに向かって

事細かに指標や目標を自分で設定、認識しそれにたどり着けるような

姿勢を養わせることがとても大切なようです。

 

その姿勢を養うためには

抽象的なイメージ→そのイメージに近づくために必要な非認知能力→誰から見ても各非認知能力の変化がわかる行動

のようにチャンクダウンして具体化していくことが近道です。

 

「評価の基準を教育に使うこと」

 2学期が終わろうとしています。通知表をもらうころだと思いますが、通知表ってなんのためにあるんだろう?

 

生徒の縦列をわかりやすくするため?

生徒の能力を可視化するため?

 

どれも違います。

 

評点をつけるということは、それによって生徒が教育されなければなりません。

 

例えば、

 

ポイント!

奮起されたり

努力したり

苦手を熟知したり

 

そういった改善を促進するような点数のつけ方をしなければなりません。

 

評点というのは先生のためではなく、生徒のためにあります。

 

その辺のところも今回学ばせていただきました。

 

 

 

○最後に

今回講演をしていただいた

中山芳一先生、西岡壱誠氏

ありがとうございました。

 

大変すばらしい内容でした。

また、中山先生の話術にびっくりしました。

多くの情報量とテンポのいい言葉選びに、内容が身に染みていきました。

ありがとうございました。

 

※今回のブログ内容は中山先生の資料を参考にした箇所が多々あります。

 

今回お世話になった

中山先生、西岡氏の本をいくつか載せておきます。

気になる人はぜひ手に取ってみてください。